🦜 鳥の足にやさしい「4-3-2-1ルール」──Phoenix Landing Foundationによる止まり木ガイドライン
今日は、アメリカの鳥類福祉団体 “Phoenix Landing Foundation” が紹介している、
とても興味深い止まり木のガイドラインをご紹介します。
この通りに止まり木を設置できる大きなケージがない方(私もそうです)でも、
「鳥の足の健康を守るための参考資料」として、きっと役立つと思いました。
🌎 Phoenix Landing Foundationとは?
これはアメリカ・ノースカロライナ州に拠点を置く
米国非営利法人 Phoenix Landing Foundation(鳥類福祉団体) です。
オウム類・インコ類の生涯福祉(life-long welfare)を目的とし、
里親制度・教育・啓発活動(adoption, education, outreach) を三本柱として運営されています。
飼い主向けの講習会やセミナーを定期的に開催し、
鳥の行動学・栄養学・環境エンリッチメントに関する情報を広く発信しています。
その中でも特に注目されているのが、
鳥の足の健康と飼育環境の両面から考えられた 「4-3-2-1ルール」 です。
🌿 4-3-2-1ルールとは?
Phoenix Landing Foundation が提唱する「4-3-2-1ルール(The 4-3-2-1 Rule for Perches)」は、
鳥の足裏にかかる負担を分散し、自然な運動と休息を促すためのシンプルな設計指針です。
このルールは、足の変形や床ずれ(バンブルフット)を防ぐことを目的としており、
家庭でも取り入れやすい具体的な数字で構成されています。
止まり木のための 4-3-2-1 ルール
4 — 鳥のために、少なくとも 4種類の直径の異なる止まり木 を用意してください。
異なる太さは足の筋肉を動かし、圧迫性の潰瘍(床ずれ)を防ぎます。3 — 少なくとも 3種類の異なる素材 の止まり木を提供してください。
樹皮付きの天然木、滑らかな枝、テクスチャのあるロープなど、触感の違いが足の健康を促進します。2 — 鳥が着地したときに動く「アクション系止まり木」(スウィングやバンジーなど)を少なくとも2種類含めてください。
これらはバランス感覚と協調運動を促します。1 — 平らな棚状の止まり木(platform perch) を少なくとも1本は必ず設けてください。
足を休めることができ、特に高齢の鳥や障がいのある鳥に重要です。この「4-3-2-1ルール」は、多様性・運動・快適さをもたらし、
健康な足を維持し、鳥を活発で幸せに保つために欠かせない要素です。出典: Phoenix Landing Foundation
https://www.phoenixlanding.org/perches.html
🪵 私たちができる工夫
理想はこの4-3-2-1ルールをすべて満たすことですが、
家庭のケージ環境ではスペースや構造上、どうしても難しい部分もあります。
それでも、たとえば次のような工夫で、
「足の健康を守るための多様性」を取り入れることができます。
- 2~3種類の木の太さを変える
 - 一本だけでも樹皮付きの自然木を入れる
 - 止まり木の角度を少し変えて設置する
 - “休息用フラットパーチ”を設ける
 
小さな工夫でも、鳥にとっては大きな違いになります。
🐦 まとめ
この4-3-2-1ルールは、
「たくさん止まり木を増やそう」というよりも、
“1本1本に意味を持たせる” という考え方に近いかもしれません。
鳥の足は一生を支える大切な器官です。
止まり木の種類や配置を少し見直すだけで、
足の健康・行動の自由・生活の質がぐっと変わります。





















