Dragonwood(ドラゴンウッド)は、なぜ日本では珍しいのか
Dragonwood(ドラゴンウッド)は、
海外ではインコやオウムの止まり木・木製おもちゃとして広く知られている一方で、
日本ではほとんど流通していない天然木です。
しかし、その理由は単に
「知名度が低いから」「新しい素材だから」
といったものではありません。
Dragonwoodが日本で珍しいのは、
流通・制度・加工工程といった複数の要因が重なっているためです。
Dragonwoodの自生地域は非常に限定されている
Dragonwoodは、主に
北米・フロリダ州周辺の限られた地域に自生する天然木です。
日本国内やアジア圏には自然分布がなく、
流通させるためには必ず海外から輸入する必要があります。
このように、
産地そのものが限定されていることが、
日本で流通量が少ない大きな理由のひとつです。
植物防疫法による輸入ハードルが高い
海外の天然木を日本へ輸入する場合、
植物防疫法に基づく厳格な検疫・検査を通過しなければなりません。
特に、
- 樹皮付きの原木
は、
害虫や病原菌のリスクが高いと判断されやすく、
書類作成・処理・検査に多くの手間とコストがかかります。
そのため、
採算が合わず、
積極的に扱う国内業者は非常に少ないのが現状です。
日本のペット業界では汎用木材が主流
日本のペットショップや量販向け製品では、
- 国内で安定供給できる木材
- 加工しやすく、コストを抑えられる素材
が優先される傾向があります。
Dragonwoodのように、
- 輸入コストが高い
- 形状が不規則
- 一本ごとの個体差が大きい
天然木は、
大量生産や均一規格の商品には向きません。
その結果、
海外では一般的な素材であっても、
日本ではほとんど見かけない木材となっています。
鳥用品として扱うには専門的な処理工程が必要
Dragonwoodは、
- 芯材は硬く丈夫
- 外樹皮は比較的ソフト
という特徴を持つ天然木です。
この特性を活かし、
鳥が安心して使える止まり木として提供するためには、
- 適切な洗浄
- 高温殺菌
- 十分な乾燥
- 金属・異物の除去
- 鳥用品としての検品
といった、
専門的で手間のかかる工程が欠かせません。
単に「木材として輸入する」のと、
「鳥がかじる前提で提供する」のとでは、
求められる基準が大きく異なります。
それでも海外でDragonwoodが評価され続けている理由
こうした流通上の制約がある一方で、
Dragonwoodは海外では長年にわたり、
- 鳥がかじりやすい外樹皮
- 足裏に自然になじむ凹凸
- 実際の飼育現場での使用実績
といった理由から、
Bird-safe wood(鳥がかじる前提で使われてきた、安全性実績のある木材の例)
として扱われてきました。
実際に、
AAV(米国鳥類獣医師協会)の公式ブログでも、
Dragonwoodは Manzanita や Java wood と並び、
パーチや木製おもちゃの実例として写真付きで紹介されています。
What are your bird’s favorite types or wood toys/perches? – Association of Avian Veterinarians
まとめ|Dragonwoodが珍しい理由は流通と制度上の問題によるもの
Dragonwoodが日本で珍しい理由は、
- 自生地域が限られている
- 輸入・検疫のハードルが高い
- 大量生産に向かない
- 専門的な処理が必要
といった、
流通と制度上の問題によるものです。
BirdARCADIA™の考え方
BirdARCADIA™では、
海外での長期使用実績と木材の特性を踏まえたうえで、
洗浄・乾燥・検品などの工程を重視し、
鳥が自然に使える止まり木として
Dragonwoodを取り扱っています。




































